FMS(Functional Movement System)はグレイ・クックが発案し、現SFGチーフインストラクターのブレット・ジョーンズが共同で提携している運動の機能を測定するシステム。
現在日本でも普及している。私はケトルベルと連携したFMS認定を2009年に取得。
左右差の不均衡、上半身・下半身の連携、スタビリティ(バランス感覚)やモビリティを数値化して測定していく。
そのスコアが潜在的な身体の不具合を露呈していくのだ。
例えば一見名バスケットボール選手に見えて、その人にスクワットやらせてみると実はできていない。これは危険だということで、スクワットを様々な柔軟運動や簡単な自重トレーニング施してやっていく。
写真ではオーバーヘッドスクワットをゴムバンドで補助するトレーニングの実習。2009年のCK-FMSのもの。
左右差
身体の左右差は多かれ少なかれある。右で挙がるものが左で挙がらない、ケトルベル使うと露骨にそれがわかる。
左右差は完全に埋まらないかもしれないが、均等にすることを目標にしておくことが重要。
パベル・ツァツーリン
身体の極端な左右差を抱えてスポーツやると怪我しやすい。なぜかと考えた時にこういえる。
1.頭の中では左右差があることを本質的に信じたくない。しかし実際左右差があると、神経で左右差無し前提で無理に体を動かそうとする。その積み重ねが肘や肩、骨盤などへの負担になる。
2.身体に左右差があっても、腕や手は左右同じ動作をしがちである。差がある身体に同等の動作を加えると無理が生じる。
アームバーや片足デッドリフトなど、拙著ケトルベルマニュアルを参考に頂くと良いでしょう。
本買いたくない、持っていない、そういう方はこのブログのどこかに左右差解消の手法書いたかもしれないので、ブログの全文検索で。
あるプロのトレーナーがFMSでスポーツチーム選手全員をFMS測定したところ、明らかに怪我しやすい3名を割り出した。シーズン途中で案の定怪我した選手らを見てチームのフロント陣が
「どうやってわかった?」と聞いたらしい。
例えば1億円で契約した選手でもFMSのスコアが悪ければシーズン開幕前に怪我して試合出場かなわぬことが考えられる。その予防策でもある。
昨今20代で肘や肩の問題抱える野球選手のこと考えるとこういう施策は必要ではないかと思う。
松下タイケイ